【国家資格】クリーニング師とは?資格取得・勉強方法とメリットについて解説

クリーニング店には「クリーニング師」という資格の取得者を必ず1名置かなければならないという法律があるのはご存じですか?
クリーニング師の資格を取得するには、クリーニングに関する幅広い知識や法令関係の知識を求められる学科試験とアイロンがけなどの実技試験の2つに合格する必要があります。
しかしそれほど深い知識が求められる試験ではなく、試験に向けてしっかり勉強して、技術を身に着けている人ならそれほど難しくないと言われているため、クリーニング店にお勤めの方にとってはメリットが多く、是非おすすめしたい資格でもあるのです。
今回はこのクリーニング師の資格について、試験内容や受験資格、取得することによって得られるメリットなどをご紹介していきましょう。

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・クリーニング業、クリーニング師とは


溶剤または洗剤を使用し、衣類その他の繊維製品や皮革製品を原型のまま洗濯すること、染み抜きなどの行為を行うのを営業することを「クリーニング業」と呼びます。
これらの「クリーニング業」を行う一般的なクリーニング店には「クリーニング業法」に基づき、業務用の洗濯機及び脱水機を少なくとも1台以上備え、さらにアイロンがけや染み抜きなどを行う者の中に1名以上の「クリーニング師」を置かなければならないと決まっています。
クリーニング師とは厚生労働省管轄の国家資格です。
クリーニングにおける技能や知識、衛生管理についての知識などを幅広くカバーする、クリーニング業を行うためにとても重要かつ大切な資格と言われています。

・クリーニング師の資格とは


クリーニング師の資格を取得するには、各都道府県知事が年1回行っているクリーニング師試験を受験し、合格する必要があります。
さらに合格後、クリーニング師原簿に登録され、資格取得となります。
試験会場や日程については各地で異なりますので、各都道府県の行政機関に問い合わせしましょう。
受験場所は自由に選ぶことができ、最寄りの保健所単位での申し込みになります。

試験内容

試験内容は大きく分けて学科と実技の2つです。
学科の内容は以下の3つ。

1衛生法規に関する知識
2公衆衛生に関する知識
3洗濯物の処理に関する知識

これらの学科試験の内容はクリーニング教本という教科書からの出題が多いので暗記してしまえば問題ありませんが、出題内容もまた各地で異なり、教科書外からの出題もあるようです。
実技の内容は以下2つ。

1洗濯物の処理に関する知識
2洗濯物の処理に関する技能

繊維や薬品や染み抜きの鑑別、ワイシャツのアイロン仕上げといった内容なのですが、実技試験の内容も試験を実施する各都道府県によって細かな違いがあり、地域によっては試験で使用するワイシャツの持ち込みが必要となります。

受験費用

7,000円~大体10,000円前後となりますが、まずは自分が受験する場所の情報をインターネットで検索したり、問い合わせるなどして調べてみる必要があります。

受験資格

中学校卒業、またはこれに準ずる学校を卒業した者、中等教育学校の前期課程を修了した者、上記と同等以上の学力があると認められた者にクリーニング師の受験資格が与えられます。

願書の送付の注意点と資格取得までの流れ

各地で配布される願書を締め切りまでに願書を送付します。
願書と同封する書類には履歴書や卒業証明書などのほかに戸籍謄本といった取得に時間がかかるものも含まれるので、願書はなるべく早く取得した方が良いでしょう。
各地で行われる実技と学科試験に合格し、クリーニング師原簿に登録後資格取得となります。

勉強方法

学科試験は参考書を購入して勉強する必要があります。
内容自体は暗記してしまえばいいレベルだと言われているので、独学でも問題ありません。
しかし実技についてはそもそも正しい方法でなければ合格できないので、学校に通うかクリーニング店で働いて習得していれば問題ありません。
さらに合格率をアップするには、各自治体で開催されているクリーニング師研修や講習を受けるのをおすすめします。

難易度と合格率

このクリーニング師試験の合格点については詳しく公表されていないようです。
合格率については、高い地域では80%以上、低い地域では60%といったように各地でばらつきがあるようです。
難易度については、各地で試験内容や出題内容が異なるものの、それほど深い知識が求められるわけではないので、やや易しいレベルと言われています。

・資格取得によるメリット


資格取得により、「クリーニング師」としてクリーニング店やクリーニング工場に勤務できます。
また、クリーニング店には必ず1人以上資格取得者が必要であるという法律があるので、資格取得者の需要は変動しにくく、資格取得による昇給や昇格が期待できるといったメリットもあります。
このクリーニング師の資格を持っていると独立してクリーニング店を開業することもできます。

・資格取得後について

合格後

クリーニング師資格は試験に合格すると自動的に取得となるわけではなく、試験に合格した各都道府県へ必要書類をそろえての申請手続きが必要です。

資格更新と研修

クリーニング師の資格は更新の必要はありませんが、3年に1回の繊維やクリーニング、関係法令についての最新知識を習得し、クリーニング師の技術の向上を目的とする研修を受ける義務があります。

・まとめ

クリーニング店で働くには資格は必要ありませんが、クリーニング師はクリーニング店やクリーニング工場に必ず1名以上いなければならないという国家資格です。
試験の日程や費用、実技と学科の細かい試験内容、合格率などは各地で異なりますが、全体的に難易度はそれほど高くなく、しっかり勉強しクリーニング店で技術を身に着けた人なら比較的取りやすい資格と言えるでしょう。
資格取得により昇給や昇格、個人で独立してクリーニング店を開業も可能です。
また、クリーニング師の在籍は法律で定められているため、資格取得者の需要は変動しにくい傾向にあります。
このようにクリーニング業に関わる人ならメリットの多い資格ですので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

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